新年のご挨拶
理事長 鈴木 宗一
新年おめでとうございます。皆様にはご家族おそろいでお健やかな新年をお迎えのこととお喜びを申しあげます。
さてAIが地球規模で世の中を席巻し、「読み、書き、そろばん」という言葉がまるで死語のように感じられる空気になってきています。
私たちの日常生活においても、買い物は電子マネーかカード決済が主流になり、計算をする場面が激減しています。
360円の買い物をして現金で510円支払う私のようなアナログ人間は、稀な存在になりつつあります。
計算することだけでなく、友人知人の電話番号なども以前はかなりの数を暗唱できたものですが、スマートフォン等の普及により自分自身の番号でさえおぼつかない今日この頃、同じような思いの先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
珠算検定試験は、平成13年に大きな制度改正を経たものの、その位置づけは従来のまま推移してきたように感じております。
そして現在、そろばん教育に社会が期待するものが大きく変わろうとしています。
単に圧倒的な計算力を習得することに止まらず、その計算力を土台にして、いかに数を自由自在に操れるか、つまり数のリテラシーを育むことを期待されているのだと感じています。
連盟では現在、新たに検定審議会を立ち上げ、現行の検定試験を検証し、新たな可能性を見出し、創造しようと議論を重ねております。
またオンライン認定試験や海外からの検定試験受験の需要にも応えられるようにスピード感をもって制度設計を進めていかねばなりません。
子供たちがそろばんを上手になるのも、大好きになるのも指導者の腕次第、言い訳できません。
そして一人ではできない事業を地区・支部・本部、それぞれのレベルで会員が団結し、助け合い、協力し実施して初めて全珠連という組織の存在意義・メリット・有難さを感じることができます。
全国珠算教育連盟は昭和28年の発足以来、そろばんを通じて日本の子供たちを鍛えることで、日本の算数・数学力の向上に大きく貢献したことは疑いにないところです。
そろばん教育の普及がなければ日本経済のここまでの発展はなかったかもしれません。
そろばん教育にはまだまだ多くの可能性が秘められています。それをいかに目に見える姿で引き出し、創造するかです。その実現には我々珠算人一人ひとりの動きにかかっています。
「一途魂」
ひたすら目標に向かっていく心のありようを表わします。
日本全国の同志の先生方と思いを共有し、子供たちのためにさまざまな事業を行い、教室にたくさんの笑顔が溢れる一年になりますよう願ってやみません。
皆様の本年のさらなるご健勝を祈念申しあげるとともに、当連盟にとっての新たな可能性への出発の年となることを願います。


